+魂の次元+ (by としべえ)

肩から力を抜いて、自由に楽しく生きる。

2007-01-01から1年間の記事一覧

ナワールの領分

カルロス・カスタネダの書く中米の呪術的世界観では、 人間の認識の領域をトナールとナワールに分けて考える。 トナールは言葉で切り分けられた世界、 ナワールは言葉で切り分けられない世界である。 この世に生れ落ちた瞬間から、わたしたちは外界との接触…

岡本太郎「今日の芸術」

岡本太郎「今日の芸術」光文社1999 ぼくにとって岡本太郎は大阪万博の太陽の塔であり、あるいは 「グラスの底に顔があったっていいじゃないか」である。 彼の作品がどう評価されているのか知らないし、それほど好みというわけでもない。 けれど、彼の「芸術…

テッド・チャン「あなたの人生の物語」

テッド・チャン「あなたの人生の物語」早川書房2003 テッド・チャンの名前はしばらく前から気になっていたのだけれど 元sfファンの身でしかなく、最近はロクに小説も読まないものだから、 わざわざ読もうとはせず放っておいた。 それが夏に横浜でワールド…

過去と未来

人はなぜ未来を知りたいと思うのか。 過去は確固としたもの、未来は漠然としたものと勘違い していることに理由の一つがある。 過去は過ぎ去って今はもうないのだから、記憶やら何やらの 痕跡としてしか確認できない。 未来と同じくらい過去は不確かなものだ…

怒りの感情について

苛立ちや怒りの感情を自分がどんなときに感じるかを考えてみたところ、 おおむね二つのパタンがあるなと思った。 ひとつは自分より愚かに思える他者が自分の気に入らない事をしたとき。 なんだこのバカヤローと思う。 もうひとつは自分よりいい境遇にあると…

意識のこと

processkamakiri氏の「自己意識の不変神話」とそのコメントを読んで、 意識について考えたことを書いてみる。 ぼくは、長い間じぶんというものは連続して存在していると、 無反省に思って生きていた。 しかし、少し仔細に実情を見てみれば、人は一瞬一瞬変化…

不安の感覚

このページは、文章の練習がてら、そのときどきに思ったことなどを 適当に書いているのだが、もっともらしく、まとまったものを書こうと 思うあまり、つい滞りがちになってしまったりしている。 今日もここに何を書こうかと考えて、ああ、めんどくさいなあ、…

言葉の力

言葉の力について考えてみた。 話す言葉で考えると、言葉は音であり、エネルギーを持っている。 そして、ある人の口によって発せられた音は、別の人の耳に働きかけ、 その人の神経系の状態に影響を与える。 というわけで、ある人の発した言葉は、別の人に物…

ヨーガ教室参加

縁があって先日、マックス・ストローム氏(http://www.maxstrom.com/)の ヨーガ教室に一日参加した。 ヨーガは本を見て真似する程度のことしか経験がないのに、 ヨーガの先生向け、五日間のコースの一日目に参加することに なってしまったので、十分にその良…

とらわれを減らす

三週間ほどタイに行ってきた。 行って何日かは、もう慣れてしまったタイに面白みを 感じられずにいた。 振り返ってみると、初めての街に行き、落ち着かない気持ちでいた せいだったようだ。 三週間のタイで、気持ちを落ち着けることができたので、 日本に帰…

ロアンナ・ジャクソンさんのこと

ロアンナさんはアメリカの先住民族のひとつ、ホピの メディスンウーマンである。 日本風にいえば、伝統的な民間療法の治療家ということに なろうか。 東京の練馬駅から歩いてすぐのところに OHANA CAFE という店がある。 そこでロアンナさんが話をするという…

首を寝違える

昨日、知り合いの芝居の稽古に行った。 芝居の稽古といっても、それらしいことはほとんどしない。 フェルデンクライスをやって、音楽を聴いてそれに合わせて自由に踊る。 大体いつもそれくらい。 昨日はフェルデンクライスで首の力を抜くのをやった。 仰向け…

カート・ヴォネガット「国のない男」

スターリンの教会破壊や現在の中国での教会破壊についてだが、 この種類の宗教弾圧はカール・マルクスの次の言葉が原因に なっているらしい。 つまり「宗教は民衆のアヘンである」というやつ。 マルクスがこう書いたのは1844年、アヘンおよびアヘン誘導体が …

この完璧な世界について、再び

最近あらためて思うのは、たぶん、やはり、この世界は完璧なのであって、 それがわからないのは、こちらの意識が十分磨かれていないからなんじゃない かなぁということ。 フツーの人間らしさから言ったら、戦争はいけないとか、 逆に、偽悪的になれば、人を…

自然の成り行き

さて、人生においてさまざまな困難に出会うことは 避けがたい。 困難に出くわしたとき、悲しみに襲われたり、 怒りが湧き上がったり、気持ちの波にさらわれる こともありがちなこと。 そしてその気持ちの波にさらわれたことで さらに自分の気持ちが落ち込む…

精霊の呼び声 (E. B. ジェンキンズ)

「精霊の呼び声―アンデスの道を求めて」エリザベス・B. ジェンキンズ著、高野昌子訳 (翔泳社1998) アメリカで心理学をやっていた女性がペルーに行って シャーマニズムの修行をするお話。 カルロス・カスタネダの著作に比べるとやや甘口な印象を 受けるけど、…

開け心

ymoの人たちが六ヶ所村の核燃のことやるなんてね、 おもしろい時代になったよね。 「開け心」だからね。

マルクス・アウレーリウス「人は田舎や海岸や山に」

人は田舎や海岸や山にひきこもる場所を求める。 君もまたそうした所に熱烈にあこがれる習癖がある。 しかしこれはみなきわめて凡俗な考え方だ。 というのは、君はいつでも好きなときに 自分自身の内にひきこもることができるのである。 --マルクス・アウレー…

田中優の本、二冊

「戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会のつくり方―エコとピースのオルタナティブ」田中優 (合同出版 2005) 「世界から貧しさをなくす30の方法」田中優、樫田秀樹 (合同出版 2006) 那覇のモノレールの県庁前駅でおりて国際通りをわたると まあまあ…

ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代

「ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代」武井麻子(大和書房2007) ぼくは精神障害の人のための作業所でアルバイトをしている。 で、肉体労働でも、頭脳労働でもないその仕事を精神労働と考えた。 その世界では、感情労働というらしい。まだあまり…

狂気をくぐりぬける

「狂気をくぐりぬける」メアリー・バーンズ、ジョゼフ・バーク著、弘末明良、宮野富美子訳 r.d.レインが関わっていた共同住居キングスレーホール、 そこでは精神病の患者も医療従事者も正式な治療関係とは 離れて生活をしていた。1960年代後半のことである。…

チャンスがやってくる15の習慣

「チャンスがやってくる15の習慣」レス・ギブリン(ダイヤモンド社)セールスマン向けの本ではあるのだが、人間関係をよくするにはどうしたらよいか、 という点で、シンプルに書いてあり、知識ではなく行動を重視するという点において なかなかよい本だと思う…

「神を見た犬」ディーノ・ブッツァーティ

「神を見た犬」ディーノ・ブッツァーティ著、関口英子訳、光文社文庫2007 イタリアの作家ディーノ・ブッツァーティの短編集。 「アインシュタインとの約束」では悪魔がアインシュタインと取引をする。 アインシュタインには申し訳ない話だが、人間の愚かさを…

エスリンとアメリカの覚醒

「エスリンとアメリカの覚醒―人間の可能性への挑戦」W.T.アンダーソン著、伊藤 博 訳、誠信書房1998 1960年代から1980年代へかけての esalen institute の記録。 日本ではエサレン研究所として紹介されているが、ニューエイジ的セミナーハウスとでも 呼ぶべ…

r.d.レイン、キングズレイ・ホール

門 眞一郎氏の記事「キングズレイ・ホール異聞」。 r.d.レインらが運営していた治療をおこなわない「治療」共同体、キングズレイ・ホールについて書かれている。 レインらがしていたことと合わせ、その日本での紹介の様子も書かれ興味深い。

アラン・ワッツ

私たちが世界というものを正常に知覚し評価するならば、それは主観的なものだが 一つの集団の悪夢なのだ。実際の現実についてのごく普通の感覚 -- たとえば月曜の 朝起きたときに見る世界の感覚 -- は、社会化された条件づけと抑圧の一つの構造 なのだ。つま…

哲学者というならず者がいる

「哲学者というならず者がいる」中島義道、新潮社2007、1365円 最後の二節、「先生、自殺していいですか?」「先生、自殺していいですか?(承前)」は、 死にたい、と思い詰める人間が、身近にいるときに、人はどう対処できるのか、 その限界と可能性が、ひしひ…

再開します

本日、書き込み再開しますが、今月後半はまた休みます。

しばらくお休みします

ここのところ、気持ち的にくたびれているので、 しばらくこのページの更新は休みます。 とりあえず、三月いっぱいは休みということで、 よろしく。

スローブログ宣言!

「スローブログ宣言!」鈴木芳樹(技術評論社) weblog というメディアは、個人が気軽に情報を発信できるという意味では、なかなか使えるメディアである。 しかし、これを単なる日記以上の、読めるものとして書いていこうと考えると、途端に一筋縄ではいかない…

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